天然至上主義3

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「ゆかりちゃんマジ可愛い!!いいよなぁ~~あまはぁ~~っ」 「行けよ天幸!呼んでるぞっ!」 「……分かった、分かった。行くから押すなって……」 周りの余計なお節介にてんちゃんはドアへと歩き出す。 てんちゃんはいつも女の子に囲まれていて不満はあっても不安は余りなかった。何故だか分からないけれど、てんちゃんは誰も選ばない気がしていたから…… ただ今回ばかりは違っていた。 「……なにか用?」 「あの~~てんちゃん先輩、今日のお昼一緒に食べませんか?」 学校には生徒手帳に書いてない生徒だけの見えないルールがある。 それは上下関係で仕切りもないのに一年生は三年生の廊下を通ってはいけない。教室に来るなんてもっての他、しかも学園の王子様がいるとなると半端無いバッシングを受けることになる。
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