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フワフワールド その1
「ハジメ君…話があるの。」
女、来壊彩夏(きかいあやか)は言った。
「えっ…なぜ!!」
僕、未崩始芽(みくずはじめ)は、それに答えた。
「放送室まで来て。」
答えにならない答えを出した来壊は、それ以上なにも言わず、コンパスの様に、くるりと身体を反転させると、規則正しい歩幅で、なにの迷いもなくドアの向こう側へと消えていった。
当事者の僕はと言うと、まったく飲み込めないこの状況に、口をポカンと開けるしかなかった。
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