始まり

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「ごちそうさまでした!」 「は、ははは……」 少女の前には山のような食器が積み上げられている。 またも場所が変わり、ここはとあるファミレス。 少年は、空腹で倒れてたらしい少女に食事を奢ってあげたのだった。 何か会話を持ち出そうとしても、その食欲というか、まるでブラックホールのような胃袋に圧倒されて何も言えなくなってしまった。 「1万8570円になります」 「………はい」 少年は泣く泣く財布から1万円札を2枚取り出すとレジの向こうの店員に渡した。
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