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「大丈夫かい?」
「……」
ベッドの下で震えていた私を助けてくれたのは、愛里おねぇちゃんじゃなくて近所の男の子だった。
彼は植原 陸、愛里おねぇちゃんと私と同じクラスのお友達。
しかも、お隣さん。
「ほら、出ておいで」
植原くんがベッドの下を覗き込んで私に手を差し出した、私は無言のままその手を握ってベッドの下から這い出る。
「ケガは?無い?」
立ち上がった私はコクリと頷く。
「そうか、良かった」
「愛里おねぇちゃんは……?」
私がそう言った途端に植原くんの視線がそらされた。
そして、彼は床をジッと見つめる。
私もその視線を追った、すると床にはおびただしい量の血が飛散して。
愛里おねぇちゃんが虚ろな瞳を剥き出して倒れていた。
「いやぁぁぁっ!!」
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