side:U 最愛の君

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今日は愛しの愛里ちゃんの誕生日。 僕は愛里ちゃんの誕生日をどうしても祝いたくて、夜だけど愛里ちゃんの家を訪問しに行った。 ピンポーン インターホンを鳴らしても誰も出てこなかった、何度も何度も鳴らしたけど出てこなかった。 窓から明かりが漏れていると言うことは、出かけているというのは無いということだ。 じゃ何で出ないのか? 居留守って訳ではないと思うし、出れないよっぽどの訳があるのだろうか。 「別に良いよね、うん、どうせ鍵かかってるだろうし」 自分にそう言い聞かせて家のドアノブに手をかけた。 ひねって引く。 「あ……?」 ドアはすんなり開いてしまった。 施錠をしてあると思っていただけに、それを裏切られてなんか拍子抜け。 「ま、いっか」 僕は不法侵入を決めこんだ。 next→
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