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携帯のライトで照らした愛里ちゃんは、お腹が裂けてナカミが飛び出してた。
「どうしたの愛里ちゃん?」
眼球も剥きだして、水たまりが出来るくらい涙を流していた。
「…………きれい、だよ」
口から自然とこぼれた言葉は、僕の本心なのか?愛里ちゃんの死体が?内臓が飛び出している死体が?
でも綺麗だった、お腹の傷以外の外傷はなくてキレイに裂けたお腹から、腸が飛び出していた。
まるで朱色のドレスをまとっている様に見えた。
僕は異常だな。
「ひっく……うっ……」
どこからか泣き声が聞こえた、必死に息を殺そうとしてるが密かに漏れた泣き声。
「大丈夫かい?」
「……」
ベッドの下でカタカタ小刻みに震えた海里ちゃんを見つけた、体を守るように丸まっていた。
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