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ずっとだ……。
ずっと、家族揃って誕生日を祝う。
とても簡単そうに見えて、とても難しいこと。
「当たり前じゃないか、そんなこと」
「言われなくたって私たちはそうするわ」
にこにこと笑う父と母、嘘くさい笑いとは違う、気持ちのいい笑顔を私に向ける。
やめてくれ、そんな笑顔を向けないでほしい、信じたくなってしまう。
永遠を信じてしまう。
「じゃ、指切りしよう」
父が私に向かって小指をスッと差し出した、そして母も同じように小指を差し出す。
「ほら、海里も」
「え?」
今までの話を聞いていなかったのか海里は目を見開いて母を見上げる。
「指切りよ、これからもずっと一緒に誕生日を祝うよっていう」
「わかった」
海里は父と母の小指に自分の小指を絡めた、私も同じように小指を絡める。
私、父、海里、母の順につながっている小指の輪。
まるで何かの儀式のようだ。
「嘘ついたら」
母が父に向かって
「針千本」
父は海里に向かって
「のーます」
そして海里は私に向かって
「指切った」
定番の言葉を言い、小指を離した。
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