side:A 序章

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「もー、ダメでしょ海里ッ!!」 「はーい」 そして、鉄砲耳な海里。 母は深いため息をついて海里のそばに海里の寝間着をおく。 「ちゃんと服着せてあげてね」 「あ、あぁわかってるよ」 母は父をギロリと睨んでから私の手を引いてお風呂場に向かった。 「まったく、海里にも困っちゃうわね」 「しかたがないよ、海里だもん」 「愛里はそうゆうことしないじゃない」 「私はそうだけど、海里はまだ子どもでいたいんだよ」 「子どもねぇ……」 服を脱いだ母はお風呂場に入ってシャワーを出す、私も母の後ろをついて行った。 「まぁ母としては、大人になってもらいたい一心じゃないしね」 「子どもで、いてほしいの?」 「そうよ」 シャンプーを手に取ってその手で髪の毛をワシャワシャと洗われる。 next→
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