序章 お馬鹿な神様

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(ちぇっ、隣男子かよ。何々…在原業平…え!?あの伊勢物語の!?) クラス替えしてすぐの席替えだったため、兼好には読み方がわからなかった。 (ん?こいつは…吉田兼好だったか?ん?吉田兼好って…徒然草??) こうして二人は、幸か不幸か隣り合わせとなった。 そう…教室のど真ん中で馬鹿は繋がった。 二人とも最初は何ともないことだと思っていた。 もしかしたら今も思っているのかもしれない。 ただ言えるのは、『まさかこんなことになるとは』や『こういうのを運命って言うのかもな』といった未来をまったく予想できていない時の言葉だけであった。 そしてホームルームは終わった。 しかし、ある物語が始まった。 馬鹿で…馬鹿で…馬鹿で馬鹿で…馬鹿な物語が…。 きっと正真正銘の馬鹿が、『こいつら馬鹿だ』と呆れるほどの馬鹿な物語が…。 .
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