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(はぁはぁ…神よ…どうか私を救いたまへ)
音楽室のちょっとした楽器をしまってある準備室に、息切れしながら兼好は神に祈った。
(あれ?どこいった?あ、なんか準備室の扉ちょっとあいてるぞ…)
(神よ…もうチャットでなりきりしてる奴等を荒らしたりしません。ネットでの違法ダウンロードも控えます。だからどうか…)
ガラッと準備室が開き、大太鼓の影に隠れていた兼好に光がさす。
「あ、いた」
「神は我を見捨てたかぁ~!!」
つい兼好は口にだしてしまった。
それを聞いた業平は、なんだいきなりと、状況把握ができていない。
「お前かくれんぼが趣味なわけ?」
「馬鹿野郎!!俺の趣味はちゃんと同人誌集めという健全としたものだ!!」
いや、健全じゃねぇだろ!!っという突っ込みはおいといて、業平はとりあえず鞄を返してもらうことにした。
「あのさ、いいかげん…」
「来るなぁ~!!」
バキッと嫌な音がした。
ピタリと止まった二人は、おそるおそる兼好が握って振り回していたものを見る。
「え!?おい、お前それギター…」
兼好のもつギターは弦の張ってある部分がボキリと折れていた。
「うわぁ!!しまったぁ!!」
この事件が後々の二人を大きく左右する出来事になる。
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