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「ちょっと!聞いてよ…めちゃくちゃ腹立つ事あってさ!」
騒がしい人物の登場だ。
昔からの悪友、木原涼子。
通称、姫。
見た目はスラッと背の高い女性ならではの華奢なキレイなお姉さん。
正しく夜の蝶
喋らなければ超いい女のはずだが、少々気性に難有りってとこかな。
まぁ、飲食店のオーナーともなるとこうでもなきゃ難しい。
「いらっしゃい!」
バタバタとカウンターを目掛けて歩いて来る姿はかなりのご立腹状態…ハハハ、こういう時の姫は一言で言うと面倒くさい。
よほど嫌な事があったのか、いつも頼むカクテルではなく『ビール!』と一言言うとガサガサと鞄の中を引っ掻き回してタバコと携帯をカウンターに出す。
「私って馬鹿っぽい?」
唐突にそう言い放つと出されたビールを一気に半分位に減らした。
「また、どっかのオヤジにそう言われたのか?」
「そう!!こんな店どんな馬鹿でも出来るって!あー!!腹立つっ!」
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