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「あ、当麻くん!俺の兄貴です。」
今まで臣の方を向いていた視線が自分の方に移されたので、臣の言葉の後を追い挨拶する。
「あっ!初めまして、臣の義理の兄の添田匡紀です。いつも臣がお世話になっているみたいで…。」
俺の言葉に滅相もないと顔の前でブンブンと振ってる姿がまた面白い。
「全然ですよ!こちらこそお世話になってるんです!!お兄さんまで一緒にき来てもらって、本当気使って貰ってすいません。」
そう言いながらカウンターの中からホールに移動して俺の前に来た。
「紹介が遅れました、硲当麻です。」
と言い、勢い良く右手を出してきたのもあったが、反射的に自分も右手を差し出し軽い握手をした。
自分の手が大きすぎるのかと錯覚してしまう。本当に料理人かと思ってしまう位細く小さい手だった。
女みてぇ…本音の第一印象だった。
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