後遺症

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  「よーよー。 きーちゃんに聞きてー事がある。 ちゃんと答えろよ?」 「何や?」 「たけちゃんが居なくなって 何で俺に聞いてきたんだ?」 ノセの素朴な質問に きらは苦笑いした。 「何でって。 居らんくなった時間が時間やから あんな時間にたけるが行くのは お前くらいやないか。」 「へえ。 じゃあ、たけちゃんに質問。」 「俺?」 「きーちゃんにテレビ電話で “迷惑だ”って言われただろ?」 「うん?」 「ノセ! 何を聞くつもりや?」 ノセの質問の真意が解らないので リーダーが止めたが ノセは続けた。 「あれ、信じなかった?」 「全然信じへんかったよ。」 「何で?」 「きらが標準語やったから。」 「標準語?」 ノセが聞き返すと きらが照れくさそうに笑った。 「きらはウソを吐く時は 標準語やねん。それに めっちゃ苦しそうやったもん。」 「そっか。 ちゃんと伝わってたんだ。」 「当たり前だろ。」 「そうそう。 鈍いお前と違う。」 メンバーに言われて ノセはちょっと拗ねた。 「ちっ。聞くんじゃ無かった。」    
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