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隣の寝室でたけるが眠ってるので
声を落として宴は続いた。
隣の寝室で物音がして
突然悲鳴が聞こえた。
「嫌やーーー!」
「な、何だ?」
「たけるっ!」
慌ててきらが寝室に飛び込んで
たけるを抱き締めた。
「たけるっ!
俺や、きらやで。」
「嫌や!真っ暗は嫌や!」
たけるが震えて怯えてるのを
ノセ達は呆然と見つめた。
「嫌や!怖い。
真っ暗は嫌や。」
「たける。真っ暗ちゃうやろ?
明るいで?
俺も皆さんも居てるやろ?」
きらが懸命に宥めても
たけるは中々震えが
治まらなかった。
「すみません。ちょっと
2人っきりにして下さい。」
きらに言われて全員が寝室から
出ていった。
「たける。俺が判るか?」
「・・・・・。」
「たける。
ゆっくりと目を開けて?」
「・・・き・・ら?」
「そうやで。きらや。」
「・・俺・・ま・た?」
「大丈夫や。
今日は直ぐに治った。
もう大丈夫や。」
「・・ごめん。・・ご・めん
・・・・っく。」
きらの胸でたけるは泣き出した。
きらは黙って背中を撫でて
泣き止むのを待った。
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