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「何でホテルに軟禁を?」
たけるが首を傾げて尋ねた。
「××の父親の帰国待ちだよ。」
「父親の帰国?」
「一気にカタを着けるには
××を甘やかしてる父親に
現実を見せつけないとね。」
「そうそう。
二度とこんな真似を
考えないようにさ。」
「そやったんですか。」
話が進むにつれて
たけるが力なく俯いたので
きらは顔を覗いた。
「たける、どないしたん?」
「俺の所為で皆に迷惑かけて、
俺・・俺・・。」
「たける。誰も怪我も無くて
無事やったから。」
「・・そやけど・・。」
「タケちゃん。
俺等はキーちゃん、タケちゃんの
為やからやったんや。」
「そうだよ。」
「タケルは何にも悪く無い。
気にするな。」
「・・でも。」
「たける・・。」
「たけちゃん!」
「んぅ?」
それまで黙って食べてたノセに
突然呼ばれてたけるは
きょとんとして振り向いた。
「あーん。」
「あーん?」
“あーん”
につられて口を開けると
ノセは甘いお菓子を入れた。
「腹が減ってるから
くよくよすんだよ。」
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