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たけるの邪気の無い笑顔を
きらが見つめたら
ノセがすかさず茶々を入れた。
「はい、そこ!
見つめ合うのは2人っきりの時に
やってくれ。
先輩の前でするな。」
「なっ!」
途端にたけるははにかんで
頬を桜色に染めて俯いてしまい
きらはノセの後頭部を
ぺしっとパンチした。
「いちいち五月蝿い!」
「痛ってー!
こんな元気な病人が居るかよ!
さっさと退院しろ!」
ノセが頭を擦りながらぼやくと
メンバーが爆笑した。
「ノセ。お前が悪いわ。」
「そうだよ。」
「お前、本当に懲りないね。」
「ちったー、学習しろよな。」
「何だよ、それは!」
相変わらずのノセのGの様子に
たけるがクスクス楽しげに笑い
そんなたけるを見て
きらもニコニコしていた。
コンコン コンコン
「はい。」
「失礼します。
大和さんの包帯交換の時間です。
よろしいでしょうか?」
「お願いします。」
年配の看護師が作業カートを押し
病室に入ってきた。
「すみません。お願いします。」
包帯を外したたけるを見て
ノセのメンバーは息を飲んだ。
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