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白い包帯を外すと
僅か数日間だったのに
たけるの手首と足首は
紫色の痣になり
擦り傷だらけだったのだ。
「つっ!」
消毒薬が滲みるのか
たけるが少し顔を歪めた。
「きーちゃん。
たけちゃんのあれは
どうしたんだ?」
ノセが消毒の様子を見て
小声できらに聞いた。
「監禁中に手錠と鎖で
キツく拘束されてて
痣になってる。
たけるはなるべく
動かさんようにしてたらしいけど
全く動かさんなんて無理やろ?
こすれてこすれて
擦り切れてしもてたんや。」
「そうなんだ。」
ノセはたけるが拘束された姿は
写真しか見ていない。だから、
今まではピンと来なかったけど
痣や擦り傷を目の当たりにして
どんなに酷い状態で
監禁されていたのかが想像出来て
きらの犯人達に対する怒りを
無理は無いと納得した。
「ありがとうございました。」
消毒が終わると
たけるが疲れた様子だったので
ノセとメンバーは帰って行った。
きらはたけるをベッドで休ませて
自分もベッドに横になった。
マネージャーは静かに
病室から出て行った。
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