第一章 覚醒

3/3
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
すでに就職試験を受けた会社は20社を超えていた俺は 不採用の通知も20通を越えていた。 夜寝る前に 『俺は何の為に生まれてきたんだろう。』 いつもそんな事を考えながら寝床についた。 朝起きると大学へ行き就職相談の窓口で また落ちる会社を探していた。 結局 大学の卒業式を迎えるまでに 就職先は見つからなかった。 卒業式を終えた俺は なんとなく いや 藁をもつかむ思いで 近所のさびれた神社に足を運んでいた。 そう ここまできたら 神頼み。 五千円を賽銭箱にいれようと思ったが 五百円にしようかと思い直して 結局 五円玉を賽銭箱に投げ入れた。 『就職先が見つかりますように』 『あと、賽銭をケチってごめんなさい。』 心の中でお願いと謝罪を済ませた俺は 家に帰って 寝る事にした。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!