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すでに就職試験を受けた会社は20社を超えていた俺は
不採用の通知も20通を越えていた。
夜寝る前に
『俺は何の為に生まれてきたんだろう。』
いつもそんな事を考えながら寝床についた。
朝起きると大学へ行き就職相談の窓口で
また落ちる会社を探していた。
結局
大学の卒業式を迎えるまでに
就職先は見つからなかった。
卒業式を終えた俺は
なんとなく
いや
藁をもつかむ思いで
近所のさびれた神社に足を運んでいた。
そう
ここまできたら
神頼み。
五千円を賽銭箱にいれようと思ったが
五百円にしようかと思い直して
結局
五円玉を賽銭箱に投げ入れた。
『就職先が見つかりますように』
『あと、賽銭をケチってごめんなさい。』
心の中でお願いと謝罪を済ませた俺は
家に帰って
寝る事にした。
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