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「今日は一体どうしたんだイ?」
時計屋が紅茶を慣れた手つきで煎れ、少女に渡した。
少女はそれを受け取り、一口飲んでから口を開いた。
感情が戻ったこと、チェシャ猫との約束の事、自分の名前……そして今は記憶を思い出そうと考えている事を喋った。
時計屋はそんな少女の話しに相槌をうちながら聞いてくれた。
少女が喋り終わると、時計屋はクッキーを弄びながら少女に言った。
「そうかイ。もうソコまで行動しテ考えているんだネェ。」
目を細めながら、時計屋はまだ視線をクッキーから外さずに続けた。
「なら」
「もう、大丈夫だネェ。」
時計屋は少女に視線を合わせてにんまり笑った。
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