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少女はぱちぱちまばたきをして時計屋を見つめた。
彼は何を聞いていたのだろうか。
記憶と言う記憶が名前しか分からないのに、何故大丈夫だと言えるのだろうか。
少女が不思議に思っていると、少女の思考を見透かした様に時計屋はまたにんまり笑いながら言った。
「嗚呼そうカ。君は、」
「時計屋。」
聞き覚えのある声が聞こえて、少女はすぐに誰か分かり、振り返った。
時計屋も少女の行動と先程の声の主を察したのか、笑みを深めながら笑った。
「やァ、チェシャ猫」
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