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「もう…大丈、夫?」
少女がシロウサギに尋ねると、シロウサギはまた気まずそうに、少女をみて鼻息で「ふん、」と返した。
その行動に少女はますます笑みを深くしている事に気付いたのか、シロウサギは立ち上がり、少女を見下ろした。
「恩を売ったつもりでいるなよ、第二のアリス…」
忌々しそうに吐き捨てると、さっきまでの素直さは何処へ消えたのか。
シロウサギは少女をみてまたそっぽを向いて去ってしまった。
少女の下を去るシロウサギに、少女はぽかんとしたが、また静かに笑みを深くするのであった。
少女の膝の上には、シロウサギのハンカチがあった。
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