1人が本棚に入れています
本棚に追加
シロウサギが去ると、入れ違いの様にチェシャ猫が帰ってきた。
少女は慌てる行動を自覚しながら、寝たふりをした。
先程のアレでは、気まず過ぎる。
チェシャ猫が少女のいる木の下まで来ると、少女の前で立ち止まり、しゃがみ込んだ気配がした。
少女は心臓が鳴り響く音に、嗚呼これが¨緊張¨なのだと理解する。
沢山の感情が思い出せたのは喜ばしいのだが、少女はそんな風に考える事ができない。
チェシャ猫の行動一つ一つに気を張っているのだから。
最初のコメントを投稿しよう!