【夢想】

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   あれからどれくらい歩いたのか?    歩けども歩けども、この道の終わりは見えなかった。    ずっと変わらない景色を歩くのにも、いい加減疲れてきて。    もう時間や距離という概念さえ消えてしまって。    この空間には、本当に“何もない”んだと、そうあきらめようとした瞬間。    ふいに暗闇の奥に、2人の人影が見えた気がした。    その2人は、まるで僕を呼ぶように手を振っている。    もちろん、その2人は北兎ちゃんと星史朗さんなのだけれど。   「待ってて、僕もすぐにそっちに行くよ。」  そう言って、僕は2人の元へと走り出した――。  
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