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「なんで………なんで俺を三蔵法師なんかにしたんだ!」
少年は必死に師匠の傷口を押さえ大粒の涙を零しながら無駄だとわかっても必死に止血しようする。
「……それを…知りたいのなら歩み続けろ
それが…答えを……知る……ほ…う………ほ………う…………」
師匠は微笑みながら静かに目を閉じる。
「死ぬな!、死ぬな!、一人にしないでくれよ………目を開けてくれよ
………あ、うああぁぁぁぁぁ!!!」
少年は嗚咽を鳴らしながら師匠を揺さぶる。
だが師匠は目を覚ますことなく寺院には少年の泣き叫ぶ声が響くだけだった……………。
師匠は少年に最後の試練を与えた。
三蔵法師になり自分自身の秘密、この世界の理を説き明かし、いかなる結果であろうとそれに立ち向かう試練を…………………。
それは少年にとって、辛く悲しい出来事だった。
少年の心には深く暗い闇がまるで少年の心を飲み込むかのように少年の心を覆っていた…………。
少年はその翌日寺院を去った。
捜し求めるように各地を放浪し少年は捜し続けた………。
自分の心を照らしてくれる光を……………それは三日月の夜の出来事…………。
すべてはは月だけが看ていた果てしない物語………。
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