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「むぅぅ…」
その場所の名は博霊神社。
博霊大結界はいかに世界を覆える程デカかろうと所詮は生物が作った結界。
永遠に続く程の効力はなく、それを管理し続ける必要があった。
そこで結界を作った者の一人、博霊の名を持つものは幻想と現実の境目に神社を作り、代々もう一人の管理人と共に結界を見守らせることにした。
それが博霊神社、そしてそこに住む博霊の巫女の役割なのである。
「どうして…」
さて、その博霊神社なのだが、何やら一つの人影が神社の前で唸っていた。
少女の様で、黒く艶やかな髪をやけに大きなリボンでポニーテールにし、顔立ちは整っておりまるで大和撫子の様。
服装はまるで巫女の様な服装で、様なと言うのは巫女服のわりには脇が大きく開き、下は袴と言うよりスカートの様だからである。
何故か賽銭箱の中身を射殺さんばかりに睨み付け、彼女は唸っているのだ。
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