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どこか幼く、しかしはっきりとした声が彼女の後ろから響く。
賽銭箱を睨み付けていた目をそのまま後ろに向けるが、不思議なことにそこには“誰もいない”。
普通なら空耳かと思うかもしれないが、彼女に関してはそんなことは一切思っていない。
何故ならこの声は普段からよく耳にしている声なのだから。
「うっさいわね“萃香”、そんなめんどくさいことを何でしなきゃならないのよ…」
人が居ないにも関わらず話し掛ける様子は、端から見れば十分変人である。
「イヤイヤ、人の話聞いてた“霊夢”?だから集まらないんだってば。」
しかし霊夢と言われた少女が睨み付けている場所から再び声が響く、人が居ないにも関わらずにだ。
声が響いた次の瞬間、霊夢が睨み付けていた場所に変化が起こった。
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