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霧が集まってきた。
いや、正確には霧のような“何か”だ。
それは段々と濃さを増していき、それは次の瞬間人の形を成した。
「めんどくさがらなかったらお賽銭だって集まるはずなんだよ?」
それは幼い少女の姿をしていた、彼女が萃香なのだろう。
見た目は完璧に人間の幼女、しかしとある部分が彼女が人間でない事を示していた。
それは角、立派な二本の角が頭から生えていたのだ。
「あくまでも“はず”なんでしょ?絶対でないなら嫌よ。」
一体どこまでめんどくさがりなのだろうか?綺麗なベージュの髪を揺らしながら、萃香は深く溜め息を吐いた。
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