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二つの人影は、余りに対照的な姿であった。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
一人は少年のようで、顔にまだ幼さが残っており、かといって別段整っているわけでもない普通の、何処にでも居そうな顔立ち。
服装は何故か分からず、肩を激しく上下させながらもう一人を殺意の籠った視線で睨み付ける。
その睨み付けられている相手――
一言で言うなら、非常に整った顔立ちの男性だった。
下手なアイドルよりも整った顔立ちは何故か悲しみに染まり、とても悲しげな視線を少年に向けていた。
こちらは全く疲れてなどおらず、その様子に何故か“彼”は胸が痛かった。
「……もう、諦めなよ■■…
僕はこれ以上君と戦いたくはない…」
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