第1章:セツメイショ

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上がる血しぶき そこは全面真っ白な壁な小さな個室…だった 今はソレによって 白以外に赤が加わる そこには 母親、兄と妹、友人2人、恋人 そして、父親と俺が居る 俺は 血にまみれた両手にナイフを握っていて 父親は赤の中心に倒れている そう 俺は今 父親を殺した それも 計6人もの人間目の前で が それらの目は ひどく無機質な冷たいもので だから それが 余計に今のこの状況を 異様な雰囲気にさせた 震える手 震える心 俺は そんな状況をわざと傍観しながら べったりと赤にそまった頭の中で 何故こうなったのか 此処はどこなのか ぐるぐると それらを思い返していた―… ――――――――――――――- 事の始まりは12時間前 今日の朝の出来事だ 時刻は8時を回ったところ 俺はいつものように ゆったりと朝食をとっていた 今日は月曜 平日だから 勿論学校があるわけで 若干寝坊気味なわけだけど それでもマイペースにゆったりと朝食をとっていた 焦ったところで 間に合う保証なんて無いし 別に皆勤賞を狙ってるわけでもないから 今日ばかり遅刻しても 人生に何の支障もきたさない 人生 諦めが肝心 そう 思ってた 不意に 「優希! あんたいつまでご飯食べてんの!!」 なんて 母親の怒声が飛ぶ それにハッとして時計を見ると なる程、その針は9時付近を指していて 俺は流石にマズイと思い 残りの物を一気に口にかき込むと 鞄とブレザーを掴んで玄関に向かった と パタパタと母親も後から付いてくる 俺は 何だ?と思い振り返ると 母親のその手には布巾に包まれた弁当が 「あぁ すみません 有難うございます」 …と 受け取ってハッとする 見上げると 少し寂しげな母親の顔があって 「あ…っと じ、じゃあ 行って来ますっ」 俺は その場から逃げるように家を出た
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