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しばらく行くと
そこは、彼女の通う学校のそばの河原に居て
「何でここ来ちゃったかなぁ~」
そこは
彼女と初めて出逢った場所
彼女…御堂静香(ミドウ シズカ)は
俺の彼女である事がもったいないくらいの
容姿
頭脳
家柄
性格…
才色兼備なお嬢様だ
普通だったら、関わることもないような
そんな、雲の上の人物である
じゃあ、なぜ
そんな彼女が俺と付き合う事になったかと言えば
話は今年の夏頃までさかのぼる
俺は、今みたいに学校をサボって
そして、今みたいに、当て所もなく歩いていてここへたどり着いた
この河原のひんやりとした風邪が
すごく心地よくて
俺は、ここで眠っていると
いつの間にか
普通の学校の下校時刻ほどになっていて
こんなところで寝ていた俺だから
天下のお嬢様学校からの帰り道
静香に
俺を病人と間違えられたわけで…
そんな出逢いだったけど
お互いに物珍しい存在で
何となく魅かれあって
で
俺から告白
合ったその日に
うーん…
今考えると、なかなかどうして
ロマンチックじゃないか…
けど、しばらく逢ってないんだよな…
彼女は超エリートなお嬢様なわけだから
毎日多忙で
ほとんどが夜中の電話やメールのみの付き合い
学校サボって
こんなところに来ちゃうって事は
俺、結構欲求不満なのかねぇ
俺は
そんな事を考えながら
何となく、空を仰ぎ見る
空は、あの時よりも風が冷たいけれど
やっぱり青空に太陽で
すがすがしい顔をしていた
ピリリッピリリッ♪
と
突然
尻ポケットに入っていた携帯が振動する
俺はストラップを掴んで無造作に携帯を引き抜くと
横についているボタンを押してスライド式携帯を開いてみる
と
画面には、見慣れない番号が表記されていた
「ん…?誰だ?」
俺はそのまま
通話ボタンを押し携帯を耳に当てる
『おめでとうございます!
あなたは、空を見上げた人間
栄えある100000000……000人目となりました
ので、あなたにスペシャルチャンスプレゼントを差し上げます!』
聞こえてきたのは、やたら甲高い女性の声だった
「はぁ!?」
突然わけのわからない事を言われ
俺は思わず素っ頓狂な声を上げる
『プレゼントの内容は
後ほど、メールにて配信させていただきます
では!』
「ちょっ!あんた………切れてる」
何なんだ?
新手の詐欺だろうか…?
しばらくその携帯を見つめていると
再び携帯が振動する
「今度はメール…?」
開とそこには
「な…っ!
何だよ…これ…!?」
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