第1章:セツメイショ

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『スペシャルチャンス企画 最後の富と名声を手に入れよう♪ 家族、友人、恋人 その全てを殺すだけで 以降、あなたの望むものが何でも手に入れることができます! 勿論、殺人の罪にかせられる心配はございません ノーリスク、ハイリターンの素晴らしいこのプレゼント! 是非、お受け取り下さい♪ ※尚、企画参加後の途中棄権は認められませんのでご注意下さい』 イカレたふざけた文章… そして そのまま画面を下にスクロールさせると サイトリンクの “今すぐ参加(^@^)” と “参加しない(T0T)” の文字が表記される 俺は迷わず…………携帯を閉じると そのままそれを放り出し その場に寝そべる 誰がそんな詐欺に引っかかるか!! どうせどっち押しても結果は同じなんだろ? バカバカしい! 「はぁ…」 俺は一つ 鼻から大きく息を吐くと そのまま 持っていた通学鞄を枕替わりに 携帯の落ちている方とは反対方向に寝そべると 軽く上瞼を下ろす あぁ… 帰ったら色々やらなきゃなぁ まず、母親に叱られる ついでに、兄貴にも叱られるかも 父さんは…多分何も言わないだろうな それから 恵美に謝罪メール ……そういえばあいつ 最初受験生がどうのって自分でいってたくせに… まぁ、いいや あでも、帰る前に 静香に会えたらいいな……… あと それから、 迷惑メール対策も…しなきゃ……… ………………… ………さぶっ!! 俺は 異様な肌寒さに体をとび起こす と 辺りはいつの間にか薄暗くなっていて… どうやら俺はあのまま眠ってしまっていたらしい 「あ~… “あの人”なんて言うかな…」 軽く怒られるだけのつもりが もしかしたら、夕飯抜きくらいの勢いになるかもしれない 夕飯… そういえば 弁当食べてなかったっけ…… うん 手付けずってのも失礼だし 夕飯に備えて、今、食べておこう
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