15人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「二人はそいつらを結局どうしたんです?」
「…俺は…とにかくそいつを斬った。そして、橋の上まで追い詰めた。そしたら、そいつ落ちやがったんだ。」
永倉は悔しそうな顔で頭をかいた。
「逃がしちまったぜ…そいつ、見えなくなるまで気味悪い目でこっち見て、ニヤニヤしてやがった…」
「そうか…。平助はどうしたんだ?」
土方は視線を藤堂に移した。
「あ…はい。僕も…何度か斬りつけてたら、急に走って逃げ出したんです…。追い掛けたんですけど、相手の体力は底無しで…。見失いました…すみません…」
藤堂は申し訳なさそうに目を伏せた。
「そうか、二人ともご苦労だった。」
近藤は、そんな二人をねぎらうように優しく笑った。
最初のコメントを投稿しよう!