其ノ壱-斬れぬ輩を斬れる者-

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「さァて、どうしたもんか」 土方は膝を立て、吐き捨てるように言った。 「不死身って…本当にあるんですかね」 沖田が遠くを見つめながら、ぼそりと言った。 「どうだかな。俺は信じねえな。生き物ってのは死ぬもんだ。」 土方が冷たく言い放つ。 「だが、平助と永倉の話に嘘はないぞ」 近藤が悩ましげに眉間にしわをよせる。 「いくら斬っても死ななかったんだよな?」 原田が二人に問いかけると、二人は静かに頷いた。 その時沖田は、何かに気付いたように二人を見た。 「それってでも、傷が治ってたわけじゃないんですよね?」 「ああ、傷はそのままだったが…」 永倉がキョトンとした。 「んじゃあ、奴らが動けなくしたらどうですか?どんな生き物でも、体を切り離されたら動けませんよ」 重苦しいこの空気を一掃するように明るく言った。 沖田が近藤に笑顔を向ける。 近藤は一瞬困惑した。 無垢な笑顔だった。 まるで、何かいたずらを思い出したかのような。
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