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「『帝国』の視察、ねえ。何でここなんだろう?」
明日、『帝国』こと銀河連邦帝国の視察団がやって来るから午後は掃除になると聞いて、私は疑問に思った事を口にしていた。
「もっと他にもあるじゃん、北米ブロックとかEUブロックとかのが受け良さげなもんだけど?」
クラブサンドを摘みながら加奈っちがこっちを見つめる。
「そりゃあ、ねえ、由宇ちゃんが居るからなんじゃないの?」
その一言で危うく口にしていた紅茶を吹きかけた。
そして
盛大に噎せた。
「うげっがはっって何でそーなるのよっ」
「そうやって由宇ちゃん自覚なしだからぁ、周りは困っちゃうんだぉ?」
春日ちんが私を指差しながらじっと見つめてくる。
「嘗て無い潜在能力を秘めた現最高β能力者、西園寺由宇紀、もっと自分の能力に気を使いなさい」
…目眩がした。
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