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―過去―
ロッティ
「ラティーシャ様、王様が御帰りになりましたよ!」
ラティーシャ
「あら、今回は早かったのね。――はあ…、自由な時間もお終いだわ。」
ロッティ
「そんなお顔されないで下さいまし。ほら、ラティーシャ様がお願いされていたお土産も御座いますよ!」
(最初は苦笑を浮かべながら、
後半はにっこりと。)
ラティーシャ
「あァ、姿見の鏡ね。持って来てくれる?」
ロッティ
「はい、かしこまりました。少しお待ち下さい。」
【ロッティ部屋から出る】
ディア(N)
「遥か昔から、鏡は異世界への扉となる、と云われておりました。」
ビラブド(N)
「遥か昔から、鏡には魔が宿る、と言われておりました。」
ディア(N)
「王女の土産にと、王が買ってきた姿見の鏡も例外では無く、――其の鏡には悪魔の姉妹が宿っておりました。」
ビラブド(N)
「現世に墜ちたばかりで、能力の無い悪魔姉妹は、王女の感情を吸いながら、力を蓄えてゆきました。」
ディア(N)
「そして、王女が王を殺したあの晩、力は最大に達したのです。」
ビラブド(N)
「もう誰も私達悪魔姉妹からは抜け出せない。私達の創りし世界からは脱出出来ない。」
ディア(N)
「けれど、仕方無いのです。」
ビラブド(N)
「これは、運命なんですから。」
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