第二章

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    ―黒い部屋―     ラティーシャ 「ゲームをしましょうか。」     クラウン 「此の状況でゲームですか…。格好と云い、言動と云い、少し頭が弱い様ですね。」   テディ 「…く、クラウン……。」 (おどおど咎める様に)     ラティーシャ 「何を云われても構わないわ。――ねぇ、ゲームをしましょう?あなた達七つの罪、一番最後に残った子に、全ての願いを叶える宝をあげましょう。」   クラウン 「…七つの罪って、何の事ですかねぇ?突然言われて信用すると思いますか?」   ラティーシャ 「思うわ。――現に、貴方も、あの子も、信じている。そうでしょう?」   ビジュ 「―――――っ…!!」 (びくっと身を震わせ)   ナナシ 「ゲームの、ルールは…?」   ラティーシャ 「あら、興味を持って下さったのね。ベルフェゴールには珍しい…。――ルールは簡単。最後に残れば良い、其れだけよ。」   テディ 「さ、最後に残るって…?」   ラティーシャ 「言葉そのままの意味よ、夢魔のお嬢さん。」   クラウン 「へぇ…?ペティの種(しゅ)を一度で見抜くとはねぇ…。」   ラティーシャ 「少しは、特別な人間だと信じて頂けたかしら?」   クラウン 「えぇ、そこは信じましょう。――さて、最後に残った者の願いを全て叶える… この最後に残った者、というのは生き残った、という意味そのもので間違いはありませんか?」   ラティーシャ 「ええ、其の通り。」   クラウン 「つまり…――私達で殺し合いをしろ、とそういう意味ですね?」   ラティーシャ 「――ふふ、そうね。」   ビジュ 「そ、そんなの!男の人が有利に決まってるじゃない!?」   ラティーシャ 「あら、それは解らないわ?此の場所は、想いの強さが勝敗を分けるんですもの。」   ナナシ 「想いの強さ…――?」   ラティーシャ 「ふふ、ヒントはオシマイ。最後に逢えるのはどなたかしら?楽しみだわ。ふふ、ふふふ!」
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