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―黄の扉前―
クラウン
「さて、一通り歩いてきましたが…――出口はおろか、窓さえも無いんですねぇ。」
テディ
「此処は…悪魔が作った世界……だから…。普通には…出られないと…思うの…。」
ビジュ
「じゃあどうしろって言うの!?私は嫌よ!こんな何も無い屋敷の中で暮らすなんて!!」
テディ
「ひっ…!」
クラウン
「まぁまぁお嬢様、落ち着いて下さい。ほら、これをどうぞ。落ち着きますよ?」
ビジュ
「…何これ。造花?」
クラウン
「ええ。造花に香を付けたものです。」
ビジュ
「ふーん…。あんたは色々なモノ持ってるのね?頭も良いみたいだし、顔も良いし、気に入ったわ!此処を出たら、私の家に来なさいよ?」
クラウン
「丁重にお断り致しましょう。貴女の愛玩道具になる気はありませんのでね。」
ビジュ
「なっ…!!私があんたを欲しいって言ってるのよ!あんたに拒否権は無いの!!」
テディ
「あ、あの…其の話は…一旦置いておいて…出口を……。」
ビジュ
「うるさい!私に指図しないで頂戴!あんたを見てるとムカムカする!!」
(突き飛ばして)
テディ
「きゃあ…!!」
クラウン
「おやおや…。随分気性の荒いお嬢様ですね。」
(溜息混じりに、呆れた様に)
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