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龍平「恋、オレ好きな人できた」
恋「…知ってたよ」
まだ雪が降る3月の始まり、
好きな人に告げられた。
片思い歴10年。
龍平に好きな人ができたのは
一度や二度じゃなかったけど、
今回違ったのは
相手も龍平が好きだってこと。
恋「…こはるでしょ?
龍はわかりやすいもん」
龍平「えっ…そんなに?」
恋「何年龍と幼なじみ
やってると思ってるの」
龍平「さすが…」
…今日は朝から
龍平の様子が変だった。
毎日一緒に帰ってるんだから、
いちいち一緒に帰ろうなんて
言わなくていいのに、
そわそわして
そんなこと言われたら
何かあるって思うじゃない。
張り裂けそうな気持ちを
ぐっとこらえて、
わたしはいつものように笑った。
恋「バカ、当たり前でしょっ!」
龍平「いてっ!」
龍平の背中を思い切り叩いて、
笑顔で気持ちを押し殺した。
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