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こはる「恋ちゃん!おはようっ」
翌日、
登校するとこはるが
真っ先にかけよってきた。
恋「おはよ。どうかしたの?」
恥ずかしそうに
龍平を見るこはる。
龍平と目が合うと、
一瞬で真っ赤になって
下を向いた。
こはる「今日…、
一緒に帰ってもいい?」
恋「いいけど…これもいるよ?」
敢えてからかってみた。
龍平「オレ遠慮しようか?」
申し訳なさそうに尋ねる龍平。
こはる「ううんっ!いいの…。
付き合ってほしい
ところがあって、
よかったら龍平くんも…あ、
和樹もいるからっ!…いい?」
龍平と顔を見合わせる。
うつむくこはるを前に、
わたしは龍平に合図を送った。
『龍が答えなきゃ!』
龍平「行く…」
それを聞くと
こはるはようやく顔をあげて、
ありがとうとだけ言い、
また席へと戻った。
龍平はそのまま
こはるを見つめている。
こはるの女の子らしい可愛さに
龍平が惹かれるのも無理はない。
こはるの気持ち。
龍平の気持ち。
わたしの気持ち。
わたしが重なることは
許されなかった。
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