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「それでねっ」
彼氏との喧嘩話を話しているけどどこか楽しそうな紗英。
いつもの事だから笑って答えると、ちゃんと聞いてるの―!と笑いながら怒ったふりをしている。
「ねぇ、璃歩は好きな人いないの?」
てか、彼氏。と付き加えて問いてきた
「いないよ―」
否、いる。
だけど、言わない。 この会話が続くと自分的につらいから早くチャイムがならないか携帯の時計をみて確認。まだ15分もある。内心ため息をついて、違う会話にしようと試みてみるけどうまくは行かなく、すぐまた恋愛系の話に展開していっちゃう。
「あっ!来たぁ」
助け舟が来た!どうか違う話を持ってきてくれ。と一瞬期待したけど、その期待は儚く崩れ去っていく。
ああ、会いたくなかったのに。
「悠、遅いぃ!」
頬を膨らましている紗英は傍目怒っているように見えるけど、本当は嬉しいのがよくわかる。
会いたくなかった悠は他の男子よりも少し端正な顔つきをしていて、そして隣の紗英の彼氏。
「あ―わりぃわりぃ」
さっきまで膨らましていた頬は元に戻り、しょうがないなぁっといいながら顔を綻ばす。それはもう満面の笑みで。
「璃歩、久しぶりな感じがするな」
とにかく視線を合わせないように逸らす。久しぶりってそりゃそうだもの。頑張って合わないように避けてきたんだし。
紗英には私が悠に会いたくない理由を悟らないようにしている。等の本人は知らないけど。
会いたくない理由?
それは、
大の親友でもある紗英の彼氏の悠を好きになってしまったから。
自分でも最低な奴だなと思ってるし、こんな自分が嫌い。
だから誰にも言わないようにしている。というか言えない。早くこんな気持ちが無くなるように合わないように極力頑張っているのに、その原因が自ら来てしまった
素っ気ない私を不思議がり何度か私に話かけているが、何も頭に入っていない。適当にあしらって授業の課題をやるといって無視しといた。 さすがの紗英もいつもの私じゃない事に疑問がっているけど、それはこの休み時間の間だけ
早く時間が過ぎろと2人を背に祈っていると、念願のチャイムがなった。
それには喜ばずにはいられない。小さくやったとつぶやき変な緊張感からやっとのがれられた事で私はふにゃりと机に寝そべった。
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