プロローグ

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プロローグ

はじまりがなかったら、 おわりはなかった。 結末なんていらないから、だから、あたしの分岐点まで戻りたい。 はじまりはなかった事にして。 だってね、 あたしは、強くなんかなれないよ。あなたに出会えた事が幸せだと言えるほど強くなれないの。 こんなに思ってても、 こんなに辛くても、 たった二文字の言葉が告げられない。 叶うはずない事はわかってた。 だから願わないで封印する事に決めた。 この最低な気持ちを。 ねぇ、だから そんな顔しないでよ 鏡にうつる私の顔は、情けなくて泣きそうでどうもならない苛立ちにさえ悲しんでいる。 涙なんてとっくに、 乾いたはずなのに。
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