0人が本棚に入れています
本棚に追加
彼女の両親の主な交通手段は、バイクである。
しかしどういうわけか、彼らはバイクに乗ると必ずと言えるほど事故を起こすのだ。
母に至っては、一度免許証を剥奪されたこともある。
それで、この家は両親がよく入院するものだから、家を開ける事が多いのだ。
幼い頃の殊美たちは、その度に両親を心配したが、この頃はそれが既に日常茶飯事となっていて、感覚が麻痺しているのだ。
思い返せば、あれは何回目の事故であったか。
父と、ある看護師が知り合いになっていて、その看護師が、またお前かと呆れ返っていた事もあった。
最初のコメントを投稿しよう!