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「どうしたの?美鈴」
「あっいや…えっとですね、けっ敬語なのはですね…その…」
はっ早く言わなきゃ!!と思っていると、咲夜さんは呆れたように、
「ハァ…わかった。もういいわ」と言って、私から離れて帰る方向に向かった。
ああっ!!
私のバカっ!!
悩んでいても仕方ないのに…!!
咲夜さんはどんどん私から離れて行く…。
あーっ!!もうっ!!!
「さっ咲夜!!///」
ガシッ
「!」
咲夜さんはびっくりしたように私の方を向いた。それもそのはず…私が咲夜さんの手をいきなり掴んだからだ。
「…さん」
私は付け足すように小さく言った。
すると咲夜さんは…
「バカ…」
と、ひとこと言うと照れ隠しするように笑ってそっと私の手を握り返してくれた。
「はい…バカです。」クスッ
私はそんな咲夜さんが可愛くてつい笑う…
すると咲夜さんは“本当にね”と言って、今度は優しく微笑んでくれた。
でも、やっぱり私には咲夜さんにタメ口は出来ないと思った。
ーー…
「そろそろ帰りましょうか?」
「うん。」
「ハイ…」
こうして私と咲夜さんのデート(?)は終わりを告げた。
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