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「ホント変な出逢いだったよなぁ。」
葵は公園の桜を見上げ呟く。
―あの公園とは違うけど、ここの桜もキレイだ。
「フランスも桜は満開なのかなぁ」
葵はフランスの桜の木の下で、桜を見上げている瑠依を想像していた。
―あれから4年。
瑠依は今もフランスにいるはずだった。
ふと右腕の時計に目をやると、時計は9時前を指している。
「ヤバい。遅刻する。」
葵はそうつぶやくと、大学に向かって走り出した。
‐キミは今、どこで桜を見ていますか?
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