葵とキミ

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そんな日々が続き、夏休みの練習もあと1週間で終わりだ。 1ヶ月経ち、葵たちは大分上手にボールを打てるようになっていた。 そして、今日待望のスコートが葵たちのもとに届いた。 部員全員で選んだスコート。 プリーツのついた白色で、巻きスカート状になっており、サイドでボタンで留めるタイプだ。 みんなで、すぐに着てみる。 着やすくて、可愛い。 お互い見合って、褒め合う。 さすが、女の子だ。 葵と真白もお互いに、褒め合ってみた。 なんだか、急に自分がテニス選手になったような変な気持ちになる。 「念願のスコート。」 スコートに手をあてながら、葵は少し歩いてみる。 歩いてみて、葵は違和感に気づいた。 スコートのウエスト部分を触ってみる。 「・・・・・。」 ウエストがゆるゆるだ。 手で、グーを作ってみる。 そのまま余裕でスコートの中に手が通る。 葵のスコートは拳ひとつぶんの余裕があるのだ。 葵は、サイズを間違えたかと思い、一度脱いで、サイズを確認する。 間違いなくMサイズ。ウエストは58cmだ。
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