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「ディーン部隊、何をやっている…
奴らをこれ以上進ませるな!」
指揮車両である装甲車・ジャスティスからGナイツの指揮を執るのは、国防軍三佐である塚地潤隊長。
小肥りであるが、汗だくになりながらも隊員たちにテキパキと指示を出していた。
カムイと名乗る集団は、ディーンシステムよりも高性能な特殊強化服・『鴉(カラス)』で武装しており、Gナイツは劣勢に立たされていた。
『鴉』は、全身真っ黒な金属で覆われた特殊強化服であり、頭部に一つ目のレンズ状の複眼を持ち、全員が長身のライフルを携えていた。
その数は10人前後であるが、ほぼ同人数であるGナイツを物ともしていなかった。
「くそぉっ、何て奴らなんだ!
だが、あの黒い特殊強化服、どこかで見覚えがあるような…」
塚地は、額に汗をハンカチで拭いながらつぶやく。
その間にも次々と倒されていくディーン部隊の隊員たち。
このまま全滅という最悪の事態も考えられたのだが…
「来た!」
ディーン部隊の一人が叫び、その視線の先には爆走して来る2台のバイクがあった。
「紫と銀のディーンカスタムタイプ…
二ノ宮と榊か!」
塚地が言うように、車高の低い特徴的なバイクにまたがり、紫と銀色のディーンシステムをまとうのは、二ノ宮若葉二尉と榊晃作三尉。
国防軍きっての英雄の血を引く者たちだった。
「ディーン部隊、後は私たちに任せて下がりなさい!」
強気な口調である女性が二ノ宮若葉。
紫色のディーンカスタム・胡蝶の装着者だ。
彼女は、愛用のバイクであるディーストライカーから降りると、『鴉』の一団に向かって必殺のキックを放った。
「スパイラル・ディー・スパイク!」
「うわぁぁっ~!」
フィニッシュチャージをまともに受けた鴉たちは吹き飛び、その場に倒れた。
「晃作!」
「ああっ!」
今度は、銀色のディーンカスタム・疾風の装着者である晃作が右腕に装着された銃口を向けて叫んだ。
「ディー・ミサイルキャノン!」
放たれたエネルギー弾によって吹っ飛ぶ鴉…
二人の加勢によって国防軍は瞬く間に優勢となっていた。
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