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勢いよく尻餅をついた瞬間痛みが走った。
「ごめんなさいっ。探すのに夢中で」
気にしないでほしいと俺は彼女に伝えた。
「財布落としちゃって」
財布?もしやと思い拾ったことを言うと、彼女は安心した。
やってしまった。あのまま彼女が探しにくるのを待っていたらよかったのに。
俺は彼女を交番まで送ることにした。歩いて行くには少し遠い距離だし。
「別にそんなことまでしてくれなくてもいいですよ。届けてくれただけで」
彼女はよくても俺は良くなかった。
俺は彼女の手をとり、バイクがある場所まで連れて行った。
彼女は遠慮していたが、最終的には着いてきた。
彼女にメットを渡し、エンジンを掛けた。
彼女は紐を結ぶのに苦戦していた。なので俺は彼女の紐を結んだ。
彼女をメットの上から軽く叩いた。すると、
「いてっ」
なんか笑えた。俺は彼女を後ろに乗せて交番に向かった。
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