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凍った指先に 光が届いた。 それは、きっと 奇跡に近い必然。 指先は何かを求め、 暗闇の中をゆく。 がむしゃらに、 闇を掻き分け、 掻き分け、掻き分け。 求めるものは、 まだ先にと焦る。  違ウノニ。  ココニ、アルノニ。 暗闇が飲み込もうと 口を開ける。 その時、 光が弾けた。 自分の中の、光。 望んで得られなかった、 その輝き。 暗闇にいたからこそ、 気がついた。 光は自分の中に、 あったのだと。
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