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「いきなりどうしたんだよ、ゴールド!」
先輩が俺の後ろ姿に呼び掛ける。
何にもわかっていないその言葉に俺はまた苛つく。
「俺と先輩の間には大きな壁があるんスよ。越える事の出来ない大きな壁が。その壁の前で何やっても無意味なんス。だからやめるんです先輩を目指す事を。」
俺は心中を苛立ちと共に吐露する。
「言いたいのはそれで全部か?」
先輩が一歩づつ近づいて来る
空気でわかる。先輩は怒っていた。
それもさっきまで怒っていた俺が萎縮するほどに。
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