大きな壁

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「このバカ野郎がぁあ!」 雄叫びと共に左の頬に鈍い痛みが走る。 俺は殴られた勢いで地面に座り込む。 「俺とお前の間には越えられない壁がある?だからどうした。越えられないないならぶち壊す!そういう奴じゃなかったのかお前は!」 先輩は怒りに身を任せて怒鳴る。 しかしその言葉は正論だ。 「見損なったぞ、ゴールド。」 最後の言葉だけは冷たく冷静にいい放つ。 その後レッドは去っていった。 「ははは」 たった一人に草原の上俺は笑いだした。 最初は小さく、どんどん大きく。 「ははは」 越えられない壁があるならぶち壊す? まったくだ。 いつだってそうやって進んできたじゃねーか。 「ははは」 今更なに考えてたんだか。 殴られた頬がいてぇ。 ちっとばっかし、痛い目覚ましだったな。 やってやろうじゃねーか、ぶち壊してやるよ。 だけどまずはその前に… 「腹ごしらえだぁあ」 先輩とこ行って謝って、飯を食おう。 まずはそれからだ。 「うおおぉぉ。」 俺は走り出す……目的に向かって。
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